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2019-09-23

ツール・ド・東北参戦記 その1~陸前高田事件と気仙沼ナイト

ちょうど一週間経ちましたが、先週は恒例のツール・ド・東北に参加してきました。

我が故郷の千葉県南部が台風15号の直撃で大変な被害を受けている最中。地元の木更津でも親戚のウチが停電になったり、実家も屋根瓦が吹っ飛んだり、という話を聞いていましたが、あたふたと戻ったところで仕方あるまい、と割り切って、東北新幹線に乗り込んだのでした。。。

第一回大会からエントリーを続けているツール・ド・東北ですが、人気が上がってしまい、3回ほど抽選に外れたり、ソールドアウトになっていたりで参加出来ず。。。

そういったわけで、昨年から穴場の「気仙沼ワンウェイフォンド」に参加しております。こちらのコース、参加者も少なめで抽選落ちの心配も無し、気仙沼から石巻にかけての道程をフルで堪能できるー、などなど、何気に一番おいしいコースかもしれません。今年も大会前日は気仙沼でまったりと過ごし、サクッとゴールした後は石巻周辺観光でも、という目論見です。

土曜日、新幹線と大船渡線を乗り継いで、昼前に気仙沼駅に着のあとは、ホテルに荷物を預けてサイクリングへGO。昨年は気仙沼市内をゆったり走りつつ、ホヤボーヤグッズなどを買いもとめましたが、今年は県境を越えて、お隣の陸前高田まで行ってみることに。

東京から新幹線で一ノ関まで行き、一ノ関から大船渡線で1時間半。ご当地キャラ歴35年、ホヤボーヤ先生にお出迎えいただきました。

昨年もそうでしたが、気仙沼市内は各所で派手に道路工事が行われていて砂利道多発、さらには所によってグーグルマップも当てにならないほど、新しい道が作られております。陸前高田まで向かう道も、所々ガタガタだったり、工事車両のダンプカーがガンガン走っていて肝を冷やしたり、以外と大変。。。三陸リアス式海岸沿いなので、トンネルも多くて、自転車にはあんまり優しくない。。。しかし、ルートはは国道一本道なので、ひたすら行くしか無いと思ってペダルをこいでおりました。

すると、いつしか道路は新しいキレイな道になっていました!路肩も広くて路面もキレイでとても走りやすい!前に陸前高田から気仙沼までサイクリングした時はこんな道じゃなかったので、工事が進んだのだなー良かった良かったー、復興も随分進んだものよ、と、ウキウキで走るのですが、何かおかしい。。。標識の感じとか、信号全然無いとか、歩行者誰もいませんとか、、、そうです、いつの間にか三陸道という高速道路に乗ってしまっていたのですー!これはヤバいなーと思いつつも、引き返すわけにも行かないし、フェンスを越えて高速道路から離脱することもできないし、、、なんだかんだ目的地近くまで来てしまったから、このまま出口まで走ってやろうと思った矢先、反対車線前方からパトカーが、、、「そこの自転車止まりなさいー」のお言葉でワタシの孤独の高速ランナウェイは終了。。。岩手県警のお巡りさんにお叱りをうけたものの、おとがめは無し。実際、高速の入口と国道の分岐がとてもわかりにくく、ワタシのようなストレンジャーが時々現れているとのこと。パトカーに先導されて高速出口から陸前高田の警察署まで走ったところで無事釈放。岩手県警のみなさん、ご迷惑をおかけしてすみませんでした。。。

そんなわけで、「高田に来たらあそこにも行ってみようかナー。こっちにも行きたいナー」的な野望をキャンセルして、昼飯食って大人しく気仙沼に引き返すことにしました。しかし気仙沼に輪をかけて陸前高田の街は工事で新しくなっていて、ここでもちょっと道に迷い。なにせ、12メートルほど土地を嵩上げしたところに、最近新しい商業施設などがオープンしたのだとか。前に来た時は、その嵩上げ工事の真っ最中でしたから、そりゃぁ道に迷うよなー。。。

陸前高田のシンボル、奇跡の一本松周辺も諸々工事中
新しくできた「まちなか広場」集会所的な施設は伊東豊雄先生の建築
陸前高田の鶴亀鮨さんでいただいた海鮮丼(みそ汁の具は東北名産のじゅんさい)と追加注文のなみだ巻(わさびの巻き寿司)
大将と記念写真を撮ると、後日、メッセージを添えて郵送してくれる。データじゃなくて、プリントした写真。

ワタシと同じように陸前高田までサイクリングに来ていた方に帰り道を案内してもらいながら気仙沼にもどったころには、日も暮れ加減。今年も港近くのお土産物屋さんでホヤボーヤグッズなど物色しつつ、宿に戻って荷物の整理をして、明日の本番に備えます。。。

このままホテルの大浴場で汗を流し・・・といくのが楽なのですが、気仙沼に来た時は、地元の銭湯で汗を流すことにしています。以前は気仙沼港近くに銭湯があって(名前忘れた)、ボランティアの帰りに何度か寄らせてもらいました。風呂上がりにお菓子を振る舞ってくれたりと、ステキな銭湯でしたが数年前に廃業されたとのこと。いまは気仙沼駅近くに「友の湯」という銭湯が一軒あるだけ(最近郊外にスーパー銭湯ができたみたいですが)です。この友の湯さんもBGMにジャズなど流れていてステキです。前に来た時は、漁の関係の方でしょうか、背中に見事な絵画が描かれたお兄さんが汗を流しておりました。さすが有数の港街。。。この友の湯さん、2階を下宿として貸し出して、町おこしの活動にも協力されているそう。銭湯なのにやけに洒落たWEBページもあるので、是非ともご覧いただければ。

友の湯の風呂上がりには陸前高田名物のマスカットサイダー
友の湯のご主人。この方のお話しもなかなか面白い。調度品なんかもちょっと洒落ています

そして、夕食は昨年もお邪魔したお店に行ってみます。友の湯の親父さんから紹介されたおでん屋さんです。気仙沼まできて名物でもないおでんか。。。と思ったものの、マスター、女将さん、常連のお客さん、みなさん暖かく迎えてくれて楽しく談笑したのでした。常連さんとはなぜか高校野球の話で盛り上がり。「気仙沼にはいい選手はいないけど、隣町には大谷翔平クラスのエースがいるんですよー」と教えてもらったのは昨年のこと。後に163㎞を出して大注目される大船渡高校の佐々木君のことでした。自転車大会でやって来た気仙沼で何で高校野球の話をしているのか謎ですが、それもまた楽し、です。

今年もおでん屋さん「でん吉」の暖簾をくぐると、女将さんはワタシを覚えていてくれて、マスターは一年前と同じ帽子をかぶって、高校野球好きの常連さんは、去年と同じカウンター席で飲んでいました。今年は乗り鉄の旅のお客さんも交えて、とりとめの無い話で盛り上がりつつ、気仙沼のご当地グルメで、サメだったかな?メカジキだったかな?を煮付けた「ハーモニカ」や地酒のハイボールなどに舌鼓を打ったのでした。今年もまた暖かく迎えてくれて楽しき気仙沼ナイトでありました。また、来年。

ケンミンショーでも紹介されたという「ハーモニカ」と気仙沼の地酒蒼天伝のハイボール、美味し
初の自撮り棒撮影。気仙沼でん吉にて、オシャレなマスターと美人女将と北村有起哉似で高校野球マニアの常連さん
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